これから、PLCラダープログラム覚えたいけど
何のプログラムから始めればいいの?
そんなときに、まずは信号機制御のプログラム作成がおすすめです。
ども、きしゃネコです。
もくじ
はじめてのラダー制御に信号機制御がおすすめな理由
信号機制御をおすすめする理由は
- 身近にあり、動きが単純でわかりやすい
- いろんな信号機があるので、単純な信号機からの発展も練習できる
制御というと、ロボットとか工場にある機械のイメージがあるけど
まずは、単純な動きなもので練習すると複雑な制御でも対応できるようになります。
信号機の動きを考える
プログラムを作成するまえに、まずは信号機の動きについて考えます。
あたりまえですが、信号機の動きを時系列順にしてみました。
イメージしやすく今回作成する信号機イメージはこんな感じです。
シンプルに、信号機Aと信号機Bの動きで考えます。
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの赤が点灯
- 信号機Aの青が点灯、信号機Bの赤が点灯
- 信号機Aの黄が点灯、信号機Bの赤が点灯
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの赤が点灯
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの青が点灯
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの黄が点灯
- 1に戻り繰り返し
信号機にもいろいろあるけど、まずは一番単純な信号機で考えています。
文字だとイメージしにくいかもしれないので、下記に図で表現してみました。
信号機B=赤点灯
信号機B=赤点灯
信号機B=赤点灯
信号機B=赤点灯
信号機B=青点灯
信号機B=黄点灯
動きの条件を考える
上記の動きには、次の動きに変わる条件がないので考えます。
通常、信号機は一定時間ごとに切替わっていく動きなので
同じように時間で動作が切り替わっていくように考えます。
- 信号機Aと信号機Bの両方が赤が点灯時間を2秒
- 信号機A、Bの青の点灯時間を30秒
- 信号機A、Bの黄の点灯時間を3秒
秒数は適当に設定したものなので、好みで変更してください。
動きの順番で動きの条件を当てはめると
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの赤が点灯:2秒
- 信号機Aの青が点灯、信号機Bの赤が点灯:30秒
- 信号機Aの黄が点灯、信号機Bの赤が点灯:3秒
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの赤が点灯:2秒
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの青が点灯:30秒
- 信号機Aの赤が点灯、信号機Bの黄が点灯:3秒
- 1に戻り繰り返し
アドレスを割り付ける
PLCで信号機を制御するにはデバイスの割り付けが必要なので割り付けます。
練習なので、適当で問題ないですが、実際に機器をつなぐ場合は
接続する回路に合わせて設定してください。
ここでは、下記のように割り付けます。
- 信号機A 赤:Y000
- 信号機A 青:Y001
- 信号機A 黄:Y002
- 信号機B 赤:Y003
- 信号機B 青:Y004
- 信号機B 黄:Y005
- ステップ監視:D100
- ステップ1:M101
- ステップ2:M102
- ステップ3:M103
- ステップ4:M104
- ステップ5:M105
- ステップ6:M106
- 信号機Aと信号機Bの両方が赤が点灯の時間タイマー:T001
- 信号機A、Bの青の点灯時間タイマー:T002
- 信号機A、Bの黄の点灯時間タイマー:T003
今回は、三菱Qシリーズでの作成を前提にデバイス割付てるよ
Yは出力リレー
Dはワードデバイス
Mは内部リレー
Tは内部タイマー
ラダープログラムを作成する
ステップシーケンスの作成
まずは、信号機全体の動きをステップ制御で作成していきます。
ステップシーケンスについては
こちらに解説してるので参考にしてね
信号機の動きとして、6段階に分けて制御するので
ステップを6個作成していきます。
ステップの移行条件は、前段のステップであることと
信号点灯の経過時間タイマーがUPしたのが条件になります。
ステップ1
ステップ6であることと、タイマー3のUP
ステップ2
ステップ1であることと、タイマー1のUP
ステップ3
ステップ2であることと、タイマー2のUP
ステップ4
ステップ3であることと、タイマー3のUP
ステップ5
ステップ4であることと、タイマー1のUP
ステップ6
ステップ5であることと、タイマー2のUP
タイマー制御の作成
次に、ステップ移行の条件にもなるタイマーの条件を作成していきます。
特に難しく考えずに
T1の条件は信号機Aと信号機Bが両方が赤になるステップ1とステップ4
T2の条件は信号機Aか信号機Bのどちらかが青となるステップ2とステップ5
T3の条件は信号機Aか信号機Bのどちらかが黄となるステップ3とステップ6
とすればよいです。
出力制御作成
最後に、ステップシーケンス動作が完成したのでステップ制御動作に合わせて
出力信号をプログラムするだけです。
出力に該当するステップを条件に出力プログラムするだけですが
赤の条件だけは、相手側の信号が青や黄の時も赤を点灯する必要があるので
OR条件で複数ステップが条件になります。
PLCラダーファイル
今回作成した信号機制御ラダープログラムです。
三菱 Q03UDVCPUで作成しているので、使用環境に合わせて変更や
制御を追加する参考にしてください。
まとめ
以上で信号機制御のラダープログラム作成は完了です。
機械装置やライン設備制御も、今回作成した信号機の順次制御が理解できれば
基本的にはプログラムできるようになります。
今回の信号機制御が簡単だった場合は、応用編として
矢印表示や歩行者信号、時差式信号などの機能を増やした信号機制御を
作成できればさらに理解が深まるのでやってみてください。
切替わりの時間や
機能を増やしてシーケンス制御の理解を深めてみてねー